一憂しない

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起業や新規事業ほか、何らかの新しい試みが、ある程度軌道に乗るまで、順風満帆、右肩上がりということは少なく、うまくいったりいかなかったりする。
同じことをしているのに、予想以上の結果が出たかと思えば、パッとしないこともある。

そんなとき、「なぜなのか?」と分析しても、原因がよくわからないことがある。「うまくいったときはこうだった」と思って、次回、試してみても、うまくいかなかったりする。

何らかの好条件が重なって、たまたまうまくいくこともあれば、何らかの悪条件が重なって、たまたまうまくいかないこともある。
ある程度「波」はあると思って、全体的に底上げするしかない。

「一喜」はしてもよいと思うが、「一憂」はしてはいけない。動きが止まったり、スピードが落ちたりするからだ。

落ち込んで、考えても答えが出ないことを考え続けず、気分を変える。この立ち直りの速さが、うまくいく人の特長のように感じる。

うまくいく人も、よくない結果に落ち込みはするが、「自分の実力を試されている」と捉えて、逆に元気になったりする。

1999年、楽天市場(現・楽天)を立ち上げて3年目の三木谷浩史氏を取材した際、
うまくいかないとき、
「ツライと考えるよりも、とことん作戦を練る」
「ストレスを感じるような問題にぶつかったら、そのプレッシャーを楽しむ」「僕たち売る側が楽しんでいなければ、消費者が楽しめるものもできない」
「失敗したとしても、自分のやりたいことができたほうがハッピー」
と語っていた。

よくない結果に落ち込んで、留まっていても、よい結果にはつながらない。落ち込んで、やる気を失うと、本来やるべきことまでおろそかになったり、アンテナ感度が低くなったりして、ますますよくない状況につながったりもする。

こうすればよいのではないかと思うことを試しながら、続けてみよう。

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場合によっては、アップダウン(波)にもならず、ダウンだけ、結果が全然出ない、まったくうまくいかないこともある。
この場合、まず結果を急ぎすぎていないかどうか、昨日、種を蒔いて、今日、何も変化がないと言っていないか、考えてみよう。何か新しいことをしたからと言って、そんなにすぐに結果は出ない。

いや、時間は経っているし、あれこれやってみたという場合、なぜうまくいかないのかを深掘りするより、スタートに戻って、うまくいきそうなビジネスモデル(仕組み)を、「楽しく」考えたほうがよい。

「楽しく」というのは、三木谷氏の言葉にもあったが、大切だ。
しかめっ面をして、ため息をつきながら考えても、あまりよいアイデアは生まれてこない。
たとえば、うまくいっているところを見学、体験すれば、「百聞は一見にしかず」で、ヒントが得られるかもしれない。

また、何か新しいことをする際、いろいろな人がいろいろな助言をしてくれ、なかには、否定的なことを言う人もいるだろう。
いずれにしても、誰かの助言は、その人の経験、環境、価値観による助言なので、今の自分に当てはまるかどうかはわからない。

人の意見で、「いいね」「ピンと来る」と思うものは採用すればよいが、振り回されたり、混乱したりしないよう、あくまでも参考にして、自分のスタート時の思いを大切にしよう。

「一憂」は、30分など時間を決めて落ち込み、時間が来たら、立ち上がって、やるべきことをやろう。


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