犬会社・犬人間と猫会社・猫人間

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先日、テレビで、犬、猫それぞれの、人間との歴史を説明していた。
そのときの説明と、その後調べたことをまとめると、犬と猫は次のような性質をもっているようだ。

犬は狼の一種が飼い馴らされ、人間の求める用途(狩猟、牧羊、他)に合わせて品種改良されてきた。基本は群れで行動し、上下関係を意識する。
犬は、自分より上だと思う人間には従順で依存的だが、下だと思う人間には従わない。

猫は、飼い馴らされたというよりも、メリットを求めてやってきて、ネズミ取り係として人間と共生してきた。品種改良をされているものが少ない。上下の意識は希薄で、自分の興味で動き、気に入った人間とだけ仲良くする。自立型。

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番組を見ながら、人間社会、とくに会社・組織との関係で、犬タイプの人(犬人間)と、猫タイプの人(猫人間)がいると思った。そして、犬人間が主流の犬会社と、猫人間が主流の猫会社があると感じた。

犬人間は、組織に属し、上下や役割を意識する。上には従順。
猫人間は、組織に属していても、あまり上下を意識しない。自分の興味で動く。

日本の歴史のある大きな会社・組織には、比較的、上下や役割を大事にする犬人間が多く、犬会社が多い。
これに対して、新しい会社、ベンチャー系、クリエイティブ系は、比較的、自分の興味を大事にする猫人間がトップだったり、集まりやすかったりする猫会社が多い気がする。

そして、起業家には猫人間が多く、最初は猫会社だったのが、会社がだんだん大きくなってくると、犬人間が入ってきて、犬会社として整えようとする傾向があり、ここら辺のバランスが難しくもあり、成長のポイントでもあると思う。

起業初期の小さな組織の場合、どんな誰がいて、何を考え、何をし、何をしようとしているのか、お互いにわかりやすいが、会社、組織が大きくなってくると、見えない部分も出てくる。行き違いやトラブルをなくすために、管理が必要になってくる。

管理し過ぎると、猫人間は面倒くさくなって離れていく。
猫人間は、犬会社や犬人間の世界では、喧嘩はせず、あまり目立たないよう、大人しくしている。けれども、ルールを押し付けられ、自由でなくなるのは嫌なのだ。

猫社長は、自分は自由にやりたいが、下は犬人間で従ってほしいという人も少なくない。組織として、それは悪くない。

けれども、犬人間のなかには、自分の上である猫社長のあり方に口を挟もうとする者もいる。
これは、猫社長よりも「組織のルール」のほうが上で重要だから、猫社長にもルールに従ってほしいと思っているからだ。

これは一理あるが、組織において、犬度が高まり過ぎると、制約が多くなり、あらゆることが型にはまっていく。クリエイティビティや挑戦意欲が失われやすい。

猫人間的な自由さと、犬人間的な秩序のバランスが重要だと思う。

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自分自身は犬:猫=3:7ぐらいの割合か?
猫会社出身でもあり、自分よりも猫度の高い猫社長や猫人間の行動は理解できる。
犬人間の考えも理解できる。けれども、犬度が高い制約は嫌だ。